贈り物をあけるときのようにわくわくするわ」そういいながら、新しい町で くらしはじめたキキも十七歳になりました。 コリコの町の人たちに愛され、宅急便の仕事も、くしゃみの薬づくりも順調です。 今、キキのむねはバラ色、しかもあつくもえています。トンボさんが大、大好きになってしまったのです。 「いつも、いつもいっしょ。なんでもいっしょに決めるの」 キキの生活はトンボさん中心に動き始めます。ジジはあきれかえります。 「キキの気持ちのなかにはトンボさんまわりの寄り道が出来ちゃったんだね」 そう、あのいつも前向きなキキがどこかへいってしまったようです。わたしを じっと見ていてほしい。わたしだけを! 魔女のキキが恋の魔法にかかってしまいました。 恋って気がとおくなるほどうれしいことだけど、また足下の地面が揺れだしたかと 思うほどの不安もついてきます。さて、さて・・・このキキの熱い思いはトンボさんにそのままとどくでしょうか。 http://www.amazon.co.jp/dp/4834005860