2009/03/25 (水) 21:23:20        [qwerty]
こんな夢を見たんだ
夕暮れ時、高層マンションの駐車場に入ってくる赤いワゴン車
降りてきたのは仕事帰りの俺
エレベーターを降りて一室の前で止まりチャイムを鳴らすとドアを開けたのは3歳くらいの女の子
シックな色だがかわいいデザインのワンピースを着ている
「おかえりパパ!」
その娘は言う
俺は玄関先でしゃがんで頭を撫でる
そうしていると、奥からパタパタと小走りで誰かがやってくる音がする
出てきたのは娘と同じデザインの服を着た女性だった
夕食の仕度の途中だったのだろう、ミトンを外しながら俺に微笑みかける
「おかえりなさい、あなた」
それは紛れも無く昔、心から愛したあの人だった
その時俺は思った
これは夢だなぁ・・・と
俺はこの人の事やはり今でも好きなんだな・・と
そこで考えたのは、
もしこの夢が続けられるとしたら、偽りだがこの何物にも代えがたい世界に留まれるとしたら
俺は現実の生活とどちらを選択するだろうかという事だった
答えは簡単だった
この世界に生きて居たい、目覚めよりも永遠にこの薄暮の幸せな世界に浸っていたい
そう強く願った瞬間、独り寝の固いベッドで目が覚めた
俺は夜が明けつつあるその部屋の天井をみつめて泣いた