2009/06/06 (土) 12:37:16 ◆ ▼ ◇ [qwerty]--------------------------------------------------------------------------------
> 投稿者: 投稿日:2002/05/13(月)23時35分46秒
> 学生時代、書類の手続きで1年半ぶりに実家に帰った時のこと。
> 本当は泊まる予定だったんだが、次の日に遊ぶ予定が入ってしまったので
> 結局日帰りにしてしまった。
> 母にサインやら捺印やらをしてもらい、帰ろうとして玄関で靴紐を結んで
> いると、父が会社から帰ってきた。
> 口数が少なく、何かにつけて小言や私や母の愚痴を言う父親のことが苦手で、
> 一緒に居ると息苦しさを感じていたの私は、父が帰宅する前に帰って
> しまいたいというのも、日帰り、ひいては通えない距離の学校を選んだの
> 理由の一つだった。
> 父が、「お前、泊まるんじゃなかったのか」と訊いたので、
> 「ちょっと忙しいから」とぶっきらぼうに答えると、手に持っていた
> ドーナツの箱を私に差し出し、
> 「これやるから、電車の中で食え。道中長いだろうから」と言った。
> 駅に着くと、電車は行ったばかりのようで人気がなく、30分は
> 待たされるようだった。
> 小腹が減ったので、父からもらったドーナツの箱を開けた。
> 3個ずつ3種類入っていた。
> 家族3人でお茶するつもりだったんだなぁ。
> でも、私が9個貰っても食べきれないよ。
> 箱の中を覗き込みながら苦笑した。
> その直後。
> あぁ、あの人は凄く不器用なだけなんだろうな―。
> ふとそう思うと、涙がぼろぼろ出てきた。
> 様々な感情や思い出が泡のように浮かんでは消えるけど、どれもこれも
> 切なかったり苦かったりばっかりで。
> 手持ちのポケットティッシュが無くなっても、ハンカチが洗濯して干す前
> みたいに濡れても涙は止まらなくて、
> 結局、一本あとの電車が来るまで駅のベンチでずっと泣き続けていた。
3人姉弟なのに3個あるおやつの肉まんを1人で2つ食った姉のことを思い出した
参考:2002/05/13(月)23時33分04秒
--------------------------------------------------------------------------------