自分には、団体生活というものが、どうしても出来ません。 それにまた、青春の感激だとか、若人の誇りだとかいう言葉は、 聞いて寒気がして来て、とても、あの、ハイスクール・スピリットとかいう ものには、ついて行けなかったのです。教室も寮も、ゆがめられた性慾の、 はきだめみたいな気さえして、自分の完璧に近いお道化も、そこでは何の 役にも立ちませんでした。