2009/10/08 (木) 19:13:58        [qwerty]
とある休日の午後、股間の疼きに誘われて、俺はいつもの公園に向かった。 
そこは一部の奴らにはハッテン場として有名な場所だ。 
到着するなり、俺の眼は野獣と化し、獲物を物色し始める。 
いた!池のほとりのベンチに腰掛け本を読んでいる、ガチムチ筋肉野郎を発見。 
背はそんなに高くなさそうだが、短髪に彫りの深い顔立ち、 
何よりTシャツから覗く極太の腕が食欲をそそる。 
たっぷりとした筋肉の上に、うっすらと滑らかな脂肪の層が乗っているのがたまらねえ。 
よし、今日はあいつにしよう。そう決めて声を掛けようと近づいていったその時だった。 
「ごめんごめん、遅刻しちゃったね」 
俺の横を通り過ぎて、そいつに近づいていったのは20歳くらいの女だった。 
キャミソールにミニスカート、普通に可愛い顔でスタイルもいいが、興味ねえ。 
そのままその女は雄野郎と腕を組んでどこかへ行ってしまった。 
畜生、ノンケだったのかよ。何てこったい。 
結局その日は他に相手も見つからず、失意のまま公園を後にした。 

とある休日の午後、股間の疼きに誘われて、俺はいつもの公園に向かった。 
到着するなり、俺の眼は野獣と化し、獲物を物色し始める。 
いた!池のほとりのベンチに腰掛け本を読んでいる、ガチムチ筋肉野郎を発見。 
……俺はそのガチムチ野郎の顔に見覚えがあった。 
先日、丁度この公園、このベンチで彼女と待ち合わせをしていた奴だ。 
その女のせいで、俺は雄野郎を取り逃がしてしまったんだ。 
ノンケじゃしょうがないな、他を当たろうとも思った。 
しかし、あの全身から発せられる「ホモフェロモン」には抗い難い。 
それに、万が一バイである可能性もある。 
よし、行くぜ!俺は一大決心をし、ガチムチ野郎に声を掛けた。 
「よ、よう。いい体してんな。お、お、俺と爽快なホモセックスでハメ狂わねえか?」 
ノンケと分かってる奴に声を掛けるのは初めてで、不覚にも声が震えた。 
「いいぜ。実は俺はバイなんだ。俺のすげぇマラでヒィヒィよがらせてやるよ。」 
俺の妄想では、ガチムチ野郎はこう言う筈だった。しかし、現実は甘くない。 
「なんなんですかあなた。気持ち悪い。警察呼びますよ。」 
やはり駄目だったか……。雄野郎は俺を睨みつけると、どこかへ行ってしまった。 
胸に広がる痛みと、もやもやした得体の知れない感情に耐えながら、俺は思った。 
そうか、俺はハメ狂える相手が欲しかったんじゃない。 
俺はあのガチムチ兄貴に恋を 
していた……そして失恋したんだ、と。 
まだ俺自身無垢なノンケだった頃を思い出し、俺の目から涙が溢れた。 ,