>  2005/08/12 (金) 23:08:21        [qwerty]
> > >   投稿者:   投稿日:2002/01/21(月)00時26分34秒 
> > 響き渡る轟音、吹き飛ぶ大地・・・
> > キューーーーンンッ・・・ドゴォオオオオンッ!!!!
> > 「姫様大変だボ、ネネちゃんとツヨシくんが乗ったソミュア騎兵戦車が被弾したボ」
> > 「早く!ラバボー左10時方向に転輪して!!」
> > 「燃えているボ、もう終わりだボ、ケースケの乗ったルノーR35軽歩兵戦車も
> >  街道で燃え上がっていたボ!ラバぴょーーんこんなところでボーは
> >  死にたくないボー」
> > 「ラバボーっ!泣いていると放り出すわよ!!」
> > ドゴォオ!!
> > 目の前を走行していた自軍の戦車が吹き飛ぶ!
> > 「シャールの装甲をぶち破ったわ!こんなことが出来るのはメテオさん!!」
> > 白煙を上げる野砲陣地・・・
> > 「おーほっほっほっ!!さすがのコメットさんもアハト・アハトの水平射撃の前では
> >  赤子同然ね!!ムーク次弾装填急いで!!」
> > 「ハァフゥ相変わらず姫様は人使いが荒い・・・」
> > 「なによもう!!早く撃ちなさいったら撃ちなさい!!私はナスホルンで出るわ!」
> > 次回
> > -輝きを無くした騎兵師団-
> もっと東部戦線っぽく頼む

>   投稿者:   投稿日:2002/01/21(月)00時56分06秒 

> > -輝きを無くした騎兵師団-
> (*´Д`)萌えた
> 続きも頼む

・・・・もうすぐ日が落ちる。

戦車猟兵ビトのおかげでメテオさんは、夜戦を嫌い撤退をし始めた。
大地をえぐり、大気を引き裂く轟音が響いた戦場に、
束の間のゆったりとした静寂の闇が訪れる・・・

「ラバボー・・・見てきてお願い・・・」
「わかったボ、・・・見てくるボ・・・」
シャールを飛び降りると、一目散に幼い兄姉を乗せた戦車に走り寄るラバボー。

「ネネちゃーんツヨシくーん大丈夫かボー!!」
横っ腹に大穴を空け黒煙を盛大に噴き上げるソミュア騎兵戦車の
ハッチを開けると、ラバボーは煙をものともせずに車内を覗き込んだ。

ちろちろとまだ車体をもの惜しげに舐めている炎が、半分崩れた
2人の影を映し出す・・・あのかわいらしい面影は無く、うるさく
騒ぐこともなく、ただ炭化したそれが「人であったであろう形」を
かすかに残して無言で座席に寄りかかっている。

「即死だったんだボ・・・一瞬だったんだボ・・・苦しくなかったんだボ・・・」

ラバボーはボソっと呟くと、ススで黒くなった顔を手で覆うと声の限りに叫んだ、
「でも・・でもパパもママもツヨシくんもネネちゃんも死んで、
 これで藤吉家は全滅だボ・・・!いったい何が残るんだボーー
 死んだら無意味だボー!!もう楽しいことも何も無いんだボーーー
 随伴歩兵を失って!単独で特攻して!直撃弾喰らって!焼け死んで!
 バカだボーーー!!みんな死んでバカだボーーー!」

「・・・だって戦争だもの・・・」
ラバボーが涙でぐしゃぐしゃになった顔で振り向くと、そこには
コメットさんが・・・第一王女が薄汚れた星国の戦闘服に身を包んで
ぽつねんと立っていた。

「姫様・・・」
「ラバボーわかるよ・・こんなこと無意味だって・・でもね戦争なの・・・
 戦争なのーーーーーッ!!」
コメットさんは大きな瞳に大粒の涙を溜めるとその場に泣き崩れた。
ワンワンと号泣する二人・・・ゆっくりとやさしく静寂の夜が二人に訪れる・・・
「姫様・・ボー達、国家の無い星に生まれたかった・・・」
「うん・・・」

<血のように赤い夕焼けと二人の影と煙をかすかに上げる戦車をバックにアイキャッチ>

参考:2005/08/12(金)23時07分33秒