2009/11/26 (木) 05:29:40        [qwerty]
───あえてお聞きします。印象に残っている敗北は?
うーん…そうだな、まだ私が駆け出しの新人だった頃の話だ。
ココロ図書館のレギュラーが決まって浮かれてたんだな。
そんな夜、居酒屋の帰りにそいつは突然姿を現したんだ。
夜道でよく見えなかったが女の声だったよ。確かジョセフィーヌと名乗ったな。
───正体不明の敵と。
一つだけ確実な事は、当時の私を圧倒的に上回る暴力を纏っていたことだけだった。
何度も地面に叩きつけられ、起こされ、また叩きつけられ…
意識朦朧とする私の目に最後に映ったのは、去っていくジョセフィーヌの背中さ。
そのときハッキリ見えたんだ、あいつの背中に…なんというか、顔のような…
───まさか鬼の?
いやもっと別の…能面にある鬼女みたいな…

(月刊『秘伝』 斎藤千和インタビューより)