───ハッキリと見えたんですか? いや、何というか…光のモヤみたいだった。でもそれが塩沢さんだと何故か判ったんだよな。 しかし枕に立たれた時からずっと金縛りになって、失礼ながら寝たまま対応してしまったよ。 ───故塩沢氏は何と? 会話の中身はあまり覚えてない。二言三言、「山崎(たくみ)に宜しく言ってくれ」とかね。 そのうち急に震えだしたと思ったら「思い出さないか!この肉のぶつかり合い!」って叫び出して そのまま消えたから不思議だったんだけど、起きたら台所に牛タタキのサラダが作ってあって 「ああ、これの事かな」と思ったんだ。 ※故塩沢氏お手製『牛タタキのサラダ』は斎藤千和氏にお持ち頂き、秘伝編集部員で美味しく頂きました。 (月刊『秘伝』 斎藤千和インタビューより)