しかし、悔やまれるのはストーリーだ。せっかくの映像革命に、なぜもっと夢の ある話を用意しなかったのか。エコロジー的な暮らしを保つナヴィたちに対し、 人類は明らかに侵略者で、とても居心地の悪くなる話なのである。米国の歴史 を考えれば、ナヴィたちはアメリカ先住民そのものだ。そして、ベトナム戦争や イラク戦争のイメージも取り込まれている。 キャメロンは米国の負の歴史を告発したかったのかも知れない。そのメッセー ジはとても分かりやすいが、分かりやす過ぎて反発を感じてしまった。 通映画批評『 アバター 』|小梶勝男氏 http://www.cinemaonline.jp/review/tsuu/10971.html