2010/01/19 (火) 00:00:56 ◆ ▼ ◇ [qwerty]γ-GTPが100以上で酒を飲むのは自殺行為
アルコールは肝臓という化学コンビナートで分解処理されます。
つまり、アルコールの量が多くなると、化学コンビナートがフル活動をすることになります。
ちなみに、アルコールが完全に処理されるまで、ほぼ1日かかります。
毎日、多量に飲みつづけると、化学コンビナートは休日なしで、しかもフル活動を強いられるのです。
ここではアルコール性肝炎、とくにγ-GTPの高い人を中心に話を進めてみましょう。
γ-GTPというのは、お酒によって肝臓がどのくらいダメージを受けているかがわかる数字です。
正常値は男性で60くらいまで。女性で20くらいまでです。
みなさんお酒が好きな方が多いようですが、残念ながら私は下戸。
お酒が飲めないためγ-GTPは35。よく、この数値が100を超え、200を酒を越えても飲みつづけている人がいますが、
これは自殺行為といっていいでしょう。
アルコール性の肝臓障害には、まず「脂肪肝」があります。
これは、肝臓の細胞に脂肪が異常に沈着したもの。
この脂肪は、肝臓という工場でアルコールが分解され、蓄えられたためにできたものです。
脂肪肝の症状としては、肝臓の腫れ、食欲不振などですが、
いわば、肝臓がフォアグラ状態になっているものです。
これが肝臓障害の初期ということができます。
「アルコール性肝炎」は、さらに慢性的にお酒を飲みつづけたために起こります。
肝臓という工場の機能がマヒしているのにもかかわらず、そこに大量のアルコールが入ってくる。
このアルコールの作用で、工場の生産ライン(肝細胞)が急激に破壊された状態をいいます。
黄疸、発熱などの症状があらわれることがあります。アルコール性肝炎は放っておくとアルコール性肝硬変に移行します。
「アルコール性肝硬変」は、文字通り肝臓が硬くなり、表面がザラザラとした顆粒状、
またはかぼちゃの表面のように凹凸ができたもので、肝臓という化学コンビナートの末期的症状です。
ほとんどの生産ラインはアウトになり、ごく1部で手工業的に細々と生産を引き継いでいる状態です。
アルコール性肝硬変は、貧血、低たんぱく血症、各種ビタミン欠乏症を引き起こします。
肝臓は再生能力が高い臓器ですが、このような状態になると、元に戻ることができなくなります。
肝臓ガン、食道動脈瘤などの原因となります。