2010/02/12 (金) 18:07:03 ◆ ▼ ◇ [qwerty]新聞奨学生、寺井ますみさん(仮名)は憤っていた。
「上京前、説明会で聞いた話と違うことばかりなんです」
まず面食らったのは、最初の月に手にした給与がたった3万円だったことだ。
日給にして1000円。規定では手取り9万円だ。店主の説明は「見習い期間だから」というものだった。
さいわい朝食・夕食は給与から天引きされ、提供されるものの、
昼食代や交通費、学用品・生活用品代なども必要だ。とても3万円では足りない。
「しかたなくアルバイトをしました。夕刊の業務が終わってから
こっそり寮を抜け出し、12時近くまで夜の仕事をしていたんです」
だが、出勤時間は午前2時15分。少しうとうとしたかと思うと、
あっというまに目覚まし時計に叩き起こされる。これはかなりこたえた、
と寺井さん。
ちなみに現在は夜のアルバイトはしていない。毎朝2時の起床はさほどつらくなくなった。
さっさと支度を終え、階下の作業所で折り込みちらしをはさみ始める。その後、バイクで配達に出かけ、
仕事が終わるのは午前6時頃。朝食を食べて一息入れ、8時30分には寮を出る。
事前説明では「午後の授業にも出られる」という話だったが、午後2時から
始まる夕刊の配達作業のため、遅くとも1時半には学校を出なければならない。
入学早々、予定通り卒業するのは難しい現実が見えてきたという。