2010/03/07 (日) 00:13:01        [qwerty]
 人類が米ソ核戦争による滅亡に最も近づいたといわれる1962年のキューバ危
機の折だ。ソ連がキューバに核ミサイルを運び込んでいる証拠だという航空写
真を携え、米国務省高官がひそかにパリに飛んだ。ドゴール仏大統領の支持を
取りつけるためである。

▼フランスはなにかにつけ米国に盾ついてきた。高官は幾ばくか緊張していた
に違いない。ところが、ドゴールはこう応じたという。「いや、写真は要りま
せん。アメリカ合衆国大統領がおっしゃるなら私は信じます」。「『共和国』
フランスと私」(樋口陽一著)の中にあるエピソードだ。