2010/03/31 (水) 07:34:16        [qwerty]
春だというのにまだ寒い、夜虫の音色も途絶えた夜更け。ふいに目に光を感じ薄目を開けると
開け放たれた障子の向こう、縁側に文ちゃんの姿があったとして
いつもの笑顔とは違う、どこか沈みがちで、でも神秘的なたたずまいの彼女は
いつのまにか靴と靴下をぬいで、ひたひたと廊下を横切りみし、と畳に足をかけた
月の光と文ちゃんの美しさをただ浴びる私はそれをただ見つめるだけで
スカートをぱさりと落とし、シャツの第一、第二とボタンを外しても何も感じず
その艶やかな足が私の布団にすべりこまされたとき、ようやくとくん、とようやく胸をうつ
つい、と彼女の上半身も私の布団へと入る。彼女の女性的な体に薄くよぎるあこがれと、いとおしさ
お互い何も言葉を交わさず、力無くお互いを抱きしめ、ただ温度を共有し時だけがすぎ、私は目を閉じる
そして朝を迎え、布団には私だけが残されていた。まるで昨日の晩から誰もいなかったような寝床
昨日の夜のことはなんだったのだろう、夢だったのだろうか・・・?
でも昨晩、あの冷たい夜を互いに取ったすがるような暖の、あの感覚はってところで夢から醒めました