たとえば昼下がり、パチュリーさんが自室でクッションがたくさん敷かれた大きなベットに 仰向けに沈み込み小冊子を読んでいたところ 私が訪れたことに気づき深淵なる知識の色をたたえた瞳で私を見つめていたとして ゆっくりと近づく私に彼女はけだるげに「…なによ」と呟くのですが私は何も言わず 彼女の耳元に鼻を寄せ焚かれたラベンダーの香りと図書のかび臭さ、そして少女の香りを愉しむと 人間のことを意にも介さぬ長毛種の猫のように本へと目を戻す彼女の脚へ手を伸ばし その薄い生地ごしに伝わる柔らかだがどこか冷たい肌肉の感触に裏暗い感情を抱きながら 胸の突起に口を寄せるとそのまま彼女に体を沈め、私の体温が伝わったころ瞳を覗くと 冊子はすでに傍らに置かれ、私に身を任せているにもかかわらずその瞳は訪れた時のままであり その冷たい瞳を情欲の炎を起こさんと交わされる 退廃的な香りに包まれた情事を想像すると俄然興奮してきますね(笑)