>  2010/04/10 (土) 00:49:34        [qwerty]
> > 書いてる(;´Д`)シナリオ作成に必要なスキルだからな
> > 
> > 不思議な会社
> > 
> > 「面接もなしに、いきなり採用だった。おかしいとは思ったんだ」
> >  就職活動仲間の岩谷に木村が話す。
> > 「履歴書は」
> > 「それは提出した」
> > 「じゃ、履歴書だけで採用決定かい。それはおかしいよな」
> > 「おかしかっても採用なんだから、文句はないよ。ラッキーだと思ったんだ」
> > 「給料は?」
> > 「そこそこある。ボーナスもあるし、保険もある。退職金もある」
> > 「で、どんな会社だった?」
> > 「オフィス街の端っこにあった。建物は古いかな。伝統がありそうな佇まいさ。創業も古いから、由緒正しい会社なんだ」
> > 「それで」
> > 「出社日を手紙で知らせてきたんだ。ちゃんとした会社の封筒でね。それが手書きなんだ」
> > 「それで」
> > 「古い大きなドアを開け、ビルの中に入ったんだ。天井が高くてねえ。レトロビルだよ」
> > 「それはいいから、実体はどうだったの」
> > 「がらんとしていた」
> > 「その建物、社屋なの」
> > 「五階建てのこじんまりしたビルだけど、そうだよ」
> > 「早く、実体を」
> > 「一階なにもないに等しい。証券取引所みたいな。大きな広場のような」
> > 「早く」
> > 「ああ、その真ん中あたりに、机がぽつんとあってね。そこに人が座っていた」
> > 「それで」
> > 「木村です。というと、ああって顔で、メガネ越しに僕を見た。まん丸い目玉だったなあ。魚みたいに」
> > 「それはいいから、先を話せよ」
> > 「そのメガネの目玉男、文庫本を読んでいたんだよ」
> > 「ああ……それで?」
> > 「後は、よろしくって、立ち去った」
> > 「どこへ」
> > 「ビルの外へ」
> > 「何それ」
> > 「で、それで彼と交代したんだ」
> > 「何の交代なんだよ」
> > 「知らない」
> > 「それで」
> > 「それで、彼と同じように、その席に座った」
> > 「上に人はいるんでしょ。会社の人」
> > 「無人なんだ」
> > 「じゃ、何、それ」
> > 「留守番のようなものかな」
> > 「それは、怪しい」
> > 「そうだろ。三日ほど、座っていたけど、怖くなってきた。上司もいないし、仕事内容もよくわからない。だけど、机はあるし、居場所もある」
> > 「ふつうじゃないけどね」
> > 「だろ。だから、一週間後に辞めた。こんなところにいると、きっと危ないことになると、感じたんだ。不自然だよ」
> > 「まあな」
> > 「さっき引継をしたよ」
> > 「誰に」
> > 「新しい人に」
> > 「その人もすぐに辞めるね」
> > 「ああ、条件はいいし、一発で採用なんだから。でも、ただ事じゃない」
> > 「あの、俺、そこに就職するよ」
> > 「新しい人と交代したんだ。もう席はないよ」
> > 「いや、その人も一週間以内に辞めるね」
> > 「ああ、なるほど」
> > 「俺なら、ずっとそんな感じでいいから。文庫本読めるんだろ」
> > 「ああ、座ってるだけだから」
> >  しかし、岩谷も一週間持たなかった。
> >    了
> ちょっとだけ面白いかもしれない(;´Д`)

ざりよりえらい(;´Д`)

参考:2010/04/10(土)00時48分42秒