佐藤優の眼光紙背:第72回 ・・・検察審査会が起訴相当という議決がなされれば、その容疑者は必ず起訴される。 ・・・実は、このようなシナリオを特捜検察は、かなり以前から考えていたようだ。・・・ 現在、起きていることは、国民の選挙によって選ばれた政治家、あるいは資格試験 (国家公務員試験、司法試験など)に合格したエリート官僚のどちらが日本国家を支配するかを めぐって展開されている権力闘争である。 エリート官僚から見ると、国民は無知蒙昧な有象無象だ。有象無象から選ばれた国会議員は、 「無知蒙昧のエキス」のようなもので、こんな連中に国家を委ねると日本が崩壊してしまうという危機意識をもっている。 検察も目的は、国民により小沢幹事長を断罪し、その政治生命を絶つことだ。そのためには、 検察審議会の場を最大限に活用し、ポピュリズムに訴える。国民を利用して、官僚支配体制を盤石に することを考えているのだと思う。特捜検察官が石川氏に伝えた預言が成就するであろうか。 実に興味深いゲームが展開されている。