10本の腕を、コウモリ傘をたたんだ様にして、まるでロケットのように直進 し、瞬間的に2本の触腕の吸盤で捕らえ、残りの8本の腕でしっかりと抱きし める。 捕らえた魚の後頭部を固いクチバシで一気にかじり、脳から脊髄への 神経系を瞬時に切断してしまう。こうすれば腕の中で魚は暴れることも出来な い。さらにあまりにも大きな魚の場合には、まず最初に頭の固い部分だけきれ いに切り取ってポイと捨て、残りの肉の部分をコツコツかじりながら食べてい く。時には脊髄骨や尾の部分も食べずに捨ててしまうこともある。イカ同士の 共食いでも、美味しそうな胴体部分だけを食べて、耳(ひれ)の部分と腕の部 分を捨ててしまう。