実に皮肉なことに、土井元議長と、バリバリの攘夷論者である武市半平太は、まるで同じなのである。 武市は「右」で土井元議長は「左」だろうって?まず2人とも、自分の意見に反対する意見(開国と改憲)には一切聞く耳を持たない、 「ダメなものはダメ」である。では、どうするのか、という問いに、武市は「黒船なんぞ日本刀で追い払える」といい、土井元議長は「北朝鮮の ミサイルなど恐くない。平和憲法で日本は守れる」と叫ぶ。つまりは「空想的手段」で国を守れると信じ、「それは違うぜよ、黒船(現実)を見ろ」 という坂本龍馬のような人間の言葉には決して耳を貸さない。 おわかりだろう。二人とも典型的な日本人なのである。だからこそ、江戸時代の日本人も「開国」という現実を直視することに激しい抵抗を 示したのだ。