> > 明らかにおかしなテンションに満ちているその集会に紛れて俺は様子を伺っていた > > やがて壇上にはあやしげな笑みを浮かべた男が現れた そして拍手と喝采 > > なんてことだ 彼女も立ち上がってはしゃいでいる その瞳は煌めいていたが > > どこか病的な光に満ちていた > > 壇上の男は宗教のような話を手馴れた手つきと抑揚で盛大に話し始めた > > 俺の視線は次第に彼女から壇上の男に移っていった > もっとだ 俺は男の話に聞き入ってしまった 男の話は妙な説得力に満ちていた そして俺の心に巣食っていた漠然とした不安が徐々に薄れつつあるのを感じ始めていた 男の話が終わり拍手が鳴り止まない会場で俺は呆然と立ちすくんでしまった そしておかしな服を来た集団が俺の肩を叩き入会を進めてきた 参考:2010/06/17(木)01時33分38秒