2010/06/27 (日) 22:42:15        [qwerty]
あの日・・・
重傷をおったフィンを馬の背に乗せて
王子とナンナ様は村にやってきました

ナンナ様はどうか父をお救いくださいと
目にいっぱい涙をためて
私にすがりつかれました

でもリーフ様は、私をにらみつけて
『助けてくれたらこれをやる』と
腰にあった剣を差し出されただけ・・・

聞けば母上の形見だという
まだほんの少年なのに、よほどの苦労を
してきたのだと思いました

リーフ様
私には若い頃のきおくがありません

十数年前
イスの海岸に倒れていたところを
村人に助けられたのです

私は何者なのか・・・
夫は・・・子供はいたのか・・・
それすらおぼえていないのです

でもあなたたち二人を見たとき
私の過去にも同じようなことが
あったと気づきました

その日から
あなたたちをわが子とも思い
きびしく育てることにいたしました

でもまさか
レンスターの王子だとは
思いもしなかった・・・