かつて海は若者にとって、「かっこいい」場所だった。若者文化に詳しいコラムニストの泉麻人さんは 「80年代ごろまでは、米国のウエストコースト文化や、マリンスポーツが流行した。海で肌を焼くのもファッションの一つだったし、 夏になると車で海へドライブするのもデートコースだった」。 だが、海はいつしか断トツの「ナンバーワン」ではなくなった。「今はある人はコンピューターをやり、ある人は鉄道に乗ったりと 楽しみの対象が細分化され、みんなが海へ山へという時代ではありません。今の変化は、海を好むような若者文化が 成熟しきってしまったことと関連があるかもしれません」と話す。