「お母さん、ちょっと電池ある?」 少年がそう母親に尋ねた。 「たしか小物入れの一番上の引き出しだけど、何に使うの?」 「うんとね、カブトムシが動かなくなったから電池を取り替えるの。」 少年は笑顔で答えた。