>  投稿者: 連続小説ちまき 2010/09/01 (水) 19:49:53        [qwerty]
> > あんま詳しくないけどこの人も若死にしてるのな(;´Д`)
> 過労死する末端のアニメーターは遺言残す暇すらないから不憫だよなあ

「ここに、彼が映ってるんですよ」
下田は画面の片隅を指差す。
確かに、H君だ。
長い前髪、低い鼻、一年中着てた紫のジャージ。
主人公たちが街を走り抜けるシーンの片隅で、彼は立ち尽くしていた。
「ところが」
下田はつぶやく。
「無いんですよ」
「セル画のどこにも、そんな絵は無いんですよ」
私は押し黙った。
真っ暗な部屋で、液晶だけが机を照らしている。

参考:2010/09/01(水)19時39分15秒