日本も、過去預金封鎖を経験しています。戦後、1946年2月に、戦後 の物不足で発生した悪性のインフレや食糧難に対処するために、預金封鎖するととも に、3月には新円切り替えをして、使えるお金を限定し、結果的にハイパーインフレ のなかで国民の資産を強制的に国庫に吸収したという事実があります。敗戦直後の占 領軍による統治下の政府でしたが、戦争の結果として起きた物不足によるハイパーイ ンフレという現実に対処するにはこの方法しかなかったのかもしれません。 こうした過去や現在の事例を考えると、今の政府は、ハイパーインフレが起こったと きに、預金封鎖を行ってくる可能性がありますし、預金の海外流失には外為法改正で 規制してくることは十分考えられます。そして、このときの国民は、翻弄されるのみ で、その打撃は計り知れないものといえます。もちろん、過去現在にも、一部には、 そうならないように土地や物に替えたり、海外に資産を移したりして、事前に対処し た人たちもいます。