2005/09/15 (木) 07:15:23        [qwerty]
 物流センターで働いていたアルバイトは約400人。一握りのアマゾンの社員を
頂点に、日本通運が運営し、現場の作業はアルバイトによる人海戦術に頼ってい
た。 
 作業は注文を受けた本やCDを、約100万点の在庫の中から探し出し、棚から
抜き出して、梱包することの繰り返し。時給900円で、各種の社会保険はなし。
契約は2カ月ごとの更新。 
 「ノルマは1分で3冊。作業はすべてコンピューターに記録させてもらいます」 
 バイト初日に横田氏はそう言われた。 
 センター内を動き回って、本を探し出す。やっと120冊を集めて、必要項目を
コンピューターに入力するとこんな表示が現れた。 
 「今回のスピード 1.2冊/分」 
 いつしか作業に追いまくられるようになっていった。 
 「使い捨ての人材であるアルバイトをコンピューターとノルマで管理して、最大
限に活用しています。コスト削減のためなのですが、ある意味、感心しましたし、
怒りも感じました」 
 と振り返る。 
 横田氏は日本の労働の現場でアルバイト、派遣、請負という形態が広がる現状に
ついて、こう指摘する。 
 「アマゾンはネットで本を買う人と物流センターで働く人とは別の階層になって
います。希望のない労働の階層構造が広がることは、国にとっていい結果を生まな
いと思います」