お客さん、うちの店初めてですよねェ。」 「あぁ。」 「上の人に言われて来たんですか?」 「そうや、コテあてろ言われてな。」 「分かりました。それじゃきつくあてといた方がいいですよねェ。」 「おう、頼む…。」 俺は、自分が若い駆け出しのヤクザに見られたということに、まんざらでもない気持ちでした。