> 2011/03/04 (金) 19:34:46 ◆ ▼ ◇ [qwerty]> > どうせこういう話にするんなら
> > 「あの大阪万博は凄かった。僕たちの"事業"のなかでも一番の成果だったよ」
> > っていう話にして、いきなり"1970年代"ってテロップくらい流せばいいのにと思ったよ
> > この二千年代に感情のエネループがどうのこうのってもう現代劇としてはお粗末すぎる
> > 貴殿等も覚えておいてほしい
> > もしも感情の高ぶりというのがあったとしたなら
> > それは日本では大阪万博を指していうのだと
> > 今の時代が見えるものすら見ないふりする時代だとするならば
> > あの頃は見えないものすら見えるつもりの時代だったのよ
> 「ねえ、ちょいとそこの貴女。どうだい女鼠小僧というのは……」
> 「キューベエくん。君はまだ恨みや妬みの感情に興味を持つているのかい」
> 鏡に向かつて予行練習をしている僕に後ろから声をかけてきたのは幼少のみぎりより同期のベー太だつた。
> 僕らはこの地球に派遣されたメンバーでも先遣隊に選ばれたエリイトの一員同士だつた。
> エリイトだった、と過去形なのは今でなく当時も同様で、僕らは成績的に劣る所があつたのでこの日本というやうな辺境に派遣されたのだつた。
> 「ベー太くんか。せめて僕の邪魔だけはしないでおくれよ。僕はこの星で直ぐに殊勲を挙げて凱旋したいんだ」
> 実のところ僕は自分の境遇に不満を抱いていてね。どうして僕のやうな才能がこんな土人の地に埋められねばならぬのか。
> なあに三ヶ月もあれば本部も僕の待遇を見直すだろうさ。といふ自信もあの頃はまだあつた。
> 「はは、済まないね。しかし君は女好きだなあ。どうしても女子にこだわるんだね」
> 「君はバカか。男に生まれて早熟の実を味わわないことには生きてる意味もないよ。君は膣の味というものを知つているかい」
> 僕はこのベー太という男が嫌いだつた。内心バカにしていた。
> こんな奴が同期だから僕がこんな待遇になるのだといつも思つていた。
僕は「女鼠小僧プロジヱクト」で一定数の評価を得ていた。
思春期の多感な膣を嗅ぎ分ける能力を僕は生来もっていた。
これはインキュベヱタァだからという理由ではなく単純に僕は初潮の臭い、生理の臭いという奴を嗅ぎつける能力が元来備わっていた。
好きこそものの上手なれ。そう人間はいうよね。
「いやあ凄いなキューベエは」
ベー太は未だに只の一万ジュールのエネルギーも獲得していなかつた。
自分の好成績もあり僕は高飛車になつていたんだ。
「ベー太。君はこの星に来て一体何をやつているんだい。
僕が見ている限り君は鳥味の乾麺を作る手伝いをしたりしているだけじゃあないか
ただ飯ぐらいとはこのことだ。君の活動に使うエネルギーさえ僕らには大きな浪費だというのに」
「そんなことはない。インスタントラーメンの開発で救われた人間は多いのだよ。
今後この国はもっと巨大な産業を得て発展していく。
君のような絶望を糧にするのではなく、僕はもっとポジテイブなパワーに期待したい」
僕はその発言を劣等星人を自分の駄目な境遇に重ねていると判断した。
「君は風俗嬢に人間的な向上を望むのかい。あいつらはただの穴だ。使い捨てだ。
たかがモルモットに入れ込むのは勝手だが精々僕の邪魔だけはしないでおくれよ。
その希望とやらがいかに甘美な幻想か。僕も何度か余計なお節介で反故にしたからね」
ベー太は僕に何かを言いかけました。
それがなんだったか、今なら解ります。しかし言葉を飲み込んだ彼を当時の僕は論破された姿だと解釈したのです。
参考:2011/03/04(金)19時19分18秒