2011/03/14 (月) 12:20:50        [qwerty]
16~20グレイ・イクイバレントの被曝をした当時35歳の作業員は、染色体が
傷ついたため、新しい細胞ができない状態となり、まず白血球がつくられな
くなった。実妹から提供された造血細胞の移植自体には成功する。しかし、
体内の放射線のためなのか、その細胞の染色体に異常が発見された。また、
一旦増加の傾向をみせた白血球数が再び減少。これは放射線の影響で変異し
た体内の抗体物質の攻撃により、造血細胞が破壊され定着しなかったことが
原因と関連書籍などで解説されている。事故から約2ヵ月後、この作業員は心
停止状態に陥るが医師たちの懸命な治療により蘇生。しかし心肺停止による
ダメージから脳や心臓、肝臓などの機能が著しく低下した。最終的に打つ手
がなくなり、医師は、次の心臓停止は、処置をしないことを家族に告げた。
事故から83日後の12月21日に多臓器不全で死亡した。彼は病床で全身を襲う
苦痛に耐えながら、付き添っていた家族へ逆に励ましの言葉をかけ続けてい
たと当時の担当看護師が証言している。