2011/03/18 (金) 11:30:05 ◆ ▼ ◇ [qwerty]将軍家お抱え将棋所家元中橋宗雲は、西国の鬼と称された将棋指し玉井市左衛門の実力を恐れ、
徳島藩蜂須賀家家老仁科久重と共謀して、市左衛門を島流しにした。
刑期を終えた市左衛門は、受けた仕打ちを将棋で返そうと、宗雲の息子で現名人の中橋宗慶に
何度も対戦を申し込むが、その度に中橋屋敷から追い返されていた。
ところがこの話を知った将棋好きの公家烏丸卿の差し金で、将軍家から
宗慶に市左衛門と対戦せよとの命令が下された。
市左衛門の娘お初は、父の実を案じ清兵衛に市左衛門の護衛を依頼。
文十郎と平内の身辺警護のもと、市左衛門は宗慶との勝負に乗り出した。
勝負が進むにつれ宗慶の敗戦色が濃くなり、宗雲らは立会人をつとめる寺社奉行市岡佐渡の名の元に
試合の中断を強行する。試合の再開まで市左衛門と宗慶は、寺社奉行所にその身柄を預けることに。
しかし奉行所で一人っきりのはずの宗慶は、宗雲たちと共に試合の打開策を検討。
そして奉行所にいるはずの市左衛門は、別の場所で拷問を加えられた上に一睡もできない状況に。
為吉は、市左衛門がその居場所を知らせるために書いた暗号文の入手に成功する。
清兵衛はそれをお初に託し解読を要請する。それには詰め将棋の指し手が記してあった。
指し手を解いた結果、将棋盤上で駒が卍を描いていた。卍といえば蜂須賀家の家紋。
文十郎と平内は、徳島藩邸に潜入して市左衛門を救出した。
だが市左衛門は拷問を受けたために身動きできない状態になってしまう。
なんとか試合を再開させるため、助け人たちが考えたのはリレー作戦。
それは、清兵衛宅で寝込む市左衛門が指し手を指示し、それを平内・為吉・利吉が
リレー方式で伝え、試合会場の文十郎が代わりに将棋を指すというもの。
しかし、この作戦中に宗雲一味が放った刺客によってお初が殺され、また試合途中で
市左衛門が息を引き取ってしまう。試合は一味の思惑どおり、試合は宗慶の勝利に終わった。