「おや」と兵十は、びっくりして児玉清に目を落しました。 「児玉、お前だったのか。いつも飴をくれたのは」 児玉は、ぐったりと目をつぶったまま、うなずきました。 兵十はアタックチャンスをばたりと、とり落しました。