2011/04/26 (火) 08:15:50        [qwerty]
深海ちゃんをデートに誘った。 僕達は面識が在る程度で深い仲ではなかったけど律儀な彼女は僕の誘いに答えてくれた。
そんな誠実で大人びた所がある彼女に僕は惹かれていた。 彼女の気を惹こうと事前に考えていたプラン通り色んな所へ行った。
しかし深海ちゃんは僕に気を使って付き合ってくれるもののどうも心から楽しめてなさそうだった。
どうしたものかと町中を歩きながら思案にふけているとしまむらに通りかかった。 
僕はそのまま素通りしようとすると、深海ちゃんが僕の服の裾を引っ張った。
なんだろうと僕は振り返ると深海ちゃんは顔を赤らめてうつむきつつ、そして何かもの欲しげな表情でこう言った。
「しまむらへ寄りませんか?」と。 しまむらの店内に入った途端深海ちゃんは子供が欲しいおもちゃを与えられたかの様にはしゃいだ。
普段の理性的な彼女から遠く離れた挙動に僕は驚いてしまった。 彼女は僕の手を引っ張って店内を引きずり回して、あらゆる服を手に取った。
その日、ぼくはずっと彼女の服の講評に付き合わされたり、服を見立てられたりした。
僕は彼女のころころ代わる表情や、好奇心に溢れた目、いかにしまむらが好きであるかを饒舌に語る姿が
普段とは別の意味で好感をもてたし、とても可愛らしく感じた。 帰り道、いつもの彼女に戻った深海ちゃんは
恥ずかしそうに「今日は有難う御座います」と言った。今日の自分の痴態を恥じているようだった。
「良かったら、また誘っていいですか?」と僕が言うと深海ちゃんは 「はい、喜んで」とはにかみながら微笑んだ。
普段まじめな彼女の意外な一面が見れてほくほくとした一日だった。