> > それよりその事件前まで蛇は地を這う生き物ではなかったらしい(;´Д`)どんな生き物だよ > ケツアナコワレトルだな 「俺は……」 翼ある蛇が、言った。 口の構造が変化している為、やっと人の言葉とわかる声であった。 「俺は、もう、人に戻らなくていいのです。人でない俺には、もう、生き甲斐もいらないのです」 翼ある蛇の眼から、涙が零れていた。 翼ある蛇はゆっくりと、ジャングルの中に向かって歩き出した。 「御門……」 久能は、その名を呟いた。 しかし、後は追わなかった。 翼ある蛇は、答えなかった。 ゆっくりと、ジャングルの中に、足を踏み入れてゆく。 その姿が、闇の中に消えた。 「御門君。待っているよ」 薬師丸法山の声が、闇の中に響いた。 暫く、翼ある蛇が、ジャングルの下生えを揺らす音が響いていたが、やがて、その音も消えた。 ジャングルの中に、静寂が戻ってきた。 参考:2011/06/12(日)20時03分40秒