http://news.livedoor.com/article/detail/5505446/ 「すいません、おにぎりもう1個もらえますか」と恥ずかしそうに申し出るお爺さんに、 「どうぞ、どうぞ、何個でも食べてください。なんなら全部(笑)」と冗談を言う隊員。 私も前日までの遺体捜索の取材で笑顔を忘れていたが、この時は自然に頬が緩んだ。 現地へと派遣された自衛官たち自身は、「天幕」と呼ばれる濃緑色のテントで生活を送っている。 ストーブはあるが、朝晩の寒さはまだまだ厳しい。温かい食事はすべて被災者たちに配るため、 隊員たちは冷えた缶詰などを食べている。 現地で、変わった食べ方をする隊員を見た。レトルトカレーを温めずに封を切り、 まるでジュースのように直接飲み込む。それに続けて、レトルトのご飯を口の中に放り込んでいた。 その様子をじっと見ていた私に気づいた隊員が笑いながら言う。 「馴れれば、これはこれで美味しいですよ」