どろろ 2005/10/08 (土) 21:57:16 ◆ ▼ ◇ [qwerty]9
郊外の空き地
一人ぽつんと立っているほのかを見つけるひかり
「こんばんは、ほのかさん」
「こんばんは、ひかり。早かったわね」
「いつからここにいるんですか?」
「昼くらいからかしら」
「そうですか」
「誰に訊いたの?」
「今朝、先輩達に訊きました。ほのかさんが夜の9時にここにいると言われたので来たんですけど」
「明日の、でしょ?それに時間も全然違うわ。今は‥‥深夜の3時よ?」
「ええ」
「学校へは行ったのね」
「はい。先輩達は私を捜していたようですけど」
「なぎさの事、なにか言われた?」
「何も。でも、先輩達、精神的に疲れているような印象を受けました」
「そう。‥‥覚悟はできてる?」
「訊かないんですか?」
「何をよ」
「どうしてあんな事したのか」
「訊いてほしいの?」
「いえ。‥‥そうですね、そんな事ほのかさんにとってはどうでもいい事ですものね」
「‥‥‥なん‥ですって?」
ポケットからコミューンを取り出すほのか
「ほのかさんにとって一番重要なのは、私を殺す事。違いますか?」
「ほのか‥‥本当にやるミポ?」
ほのかに話しかけるミップル、視線をミップルに移すひかり
「あ、ミップル!なに?ほのかさんと私が戦う事?」
「ひかり‥‥本当だったミポ?」
「え?ああ、ええ。そうね。本当よ。ごめんなさいミップル。なぎささんを殺したのは私よ。
理由はほのかさんから聞いてる通り。受け入れるのは辛いでしょうけど、全部本当の事なの。」
「そうミポ‥‥ミップルはとても残念ミポ‥‥」
「ほのかさん?」
「‥‥」
「‥‥あの、ほのかさん?」
「‥‥」
「それ‥‥」
ひかりがほのかの顔を指さすと同時にほのかがコミューンにカードを通す
辺りに強烈な閃光が走り、ほのかの体がみるみるうちにキュアホワイトの戦闘服に包まれていく
光の量が限界に達し、その中心に立ってポーズを決めるほのか
「光の使者、キュアホワイト!!」
虹色の後光が強く輝く
「ふたりは、プリキュア!!!」
ひかりの方に向き直り、まっすぐに伸ばした腕を素早く上げて指をさすほのか
「闇の力のしもべ達よ!!!」
しっかりとした目つきでひかりを睨みつけ、凛とした声を上げるほのか
「とっととお家に、帰りなさい!!!」
赤くなった頬を伝っていた涙はもう顎まで流れ、地面に滴り落ちていた