> 「泣いているのかい、おめえ、よ」 > 鳳助の声に文成は応えなかった。 > 文成は無明の闇をみていた。 鳳助の指が文成の頬に触れた。 鳳助に振り向いた文成の眼は、静かな光を湛えていた。 「抱いてくれねえか」 文成の口から紡がれた言葉だった。 参考:2011/08/30(火)13時06分59秒