2011/09/15 (木) 21:18:44 ◆ ▼ ◇ [qwerty]小さい頃両親が離婚した、親父が「沖縄に行こう」と言われ俺は喜びの余り
飛び跳ねてた。親父が早く身支度しなさいと言うので遠足の時に使うリュックに
お気に入りのミクロマンを三つほど入れ、残ったスペースにプラモ三四郎の単行本を詰め
「これでおっけー!」とピョンピョン跳ねた。
父はいつもの自家用車には乗り込まずタクシーを呼んで出発した、タクシーの中で
「あれ?車で行かないの?お母さんは?お姉ちゃんは?」と聞くと父は笑顔で
「せっかくの男同士の旅行だから女は抜きだ!」俺は目を輝かせて「うん!」
と、元気良く返事をした「女は泣き虫だし、足遅いし、すぐ怒るから嫌い!」
今では信じられない暴言だが、この年齢の男の子なら口を揃えて糾弾するで
あろうワードを並べて文句を言ってる俺をにこにこしながら親父は見つめてた。
タクシー移動と生まれて初めての飛行機を体験した俺は「絶対お姉ちゃんに自慢
して悔しがらせてやる!!」と、今まで住んでいた街とは違う感じの日差し
を浴びながら子犬のようにはしゃぎまわっていた。
空港からタクシーで移動して真っ白な砂浜の目の前に立ち並ぶホテルの中の一つに
チエックインした、それから俺は日が暮れるまで親父と沖縄の海で遊んで、ホテルの
ゲームコーナーでめいっぱい遊んだ、親父が夕食の時間だと言うのでホテルのレストランに
行くと俺は当時大好きだったカツカレーを注文、スプーンで切れるカツに感動しながら
犬のようにガツガツとカツカレー食っていた。
親父が急に「お前に合わせたい人が居る」と言ってレストランの入り口の方に
向かって手招きをすると、知らない女の人がやってきた。
「こんばんわ、健一くん」と知らない女が俺の名前を呼ぶので凄くびっくり
したのを今でも覚えている、親父とその女がやたらに仲良くしてるので、
「あとでお母さんに言ってやろ!」とクスクスと笑った。
ホテルでの宿泊はこの日だけで終了で、次の日から街から少し離れたマンションの
一室で過ごすのだが、そこには何故か先日、親父と仲良くしてた女が居て
そのマンションには俺の部屋、勉強机、ベット、エアコン、TV、そしてどうしても買って
くれなかったファミコンがあった。俺は天地がひっくり返るほど大声で叫んで
喜びを表現した。「このファミコン僕の!?ねぇ!」と親父に声にならないような
奇声のような感じで問うと「おう!お前のだ!」と言ってくれた。
「ぜってーお姉ちゃんに貸さない!!僕だけのファミコン!!」と言ったのを
覚えている。
少し落ち着いた所で親父は隣に先ほどの女性を座らせ「この人は香織さんと
言って、あ・新しいお母さんだ」と言い出した。
俺はファミコンとゲームの説明書を熟読しながら生返事で「うん」と言ったが、
「父ちゃんは大人なのに間違えてやんの!お母さんはお母さんだろ!」
と親父も旅行気分で浮かれてるんだなぁと思った。
2~3日後くらいから親父は、いつものようにスーツを着て仕事に行くようになり
日中は香織さんと一緒に過ごすようになった。毎日3時にはオヤツをくれて
2日おきに買い物にスーパーに行ってお菓子を買ってもらった。
「そろそろ夏休みも終わるし、早く家に帰ってお姉ちゃんに自慢したい」と
仕事から帰ってきた親父に言うと、親父と香織さんは目を丸くして驚いてた。
その晩、夕食を終えると3人で真剣な話をした。感想は「あれ?これは事に
よると俺は二度と帰れないのでは?」と薄っすらと思ったが、ファミコンが
楽しすぎてどうでも良くなった。
そのまま俺は沖縄の学校に通う事になった、最初は言葉がわからなかったが
子供の順応性は神がかってるわけで、しまいにゃ親父にも言葉が通じなくなる
ほど沖縄方言を駆使して友人を作り、毎日新しい友人と家でファミコンする毎日を
過ごした。
そして事件は起こった。俺が学校から帰ってきて速攻で友人達と潮溜まりに
居る魚をすくいに行こうとしたら香織さんが「けんちゃん、ちょっと座って」
と俺を引き止める。いつも優しい香織さんが怒ってるのが子供の俺にもわかる
くらいの形相だ、すると香織さんは食卓テーブルをバンッ!と掌で叩き、
「どうして?どうしていつまでたっても私の事を香織さんて呼ぶの?!!!
なんでお母さんと呼んでくれないの!!」と怒鳴りだした。
(;´Д`)続きはウンコしてから