2011/09/24 (土) 12:09:12 ◆ ▼ ◇ [qwerty]最近は「光宙」(ぴかちゅう)、「羅舞」(らむ)、「夜舞刀」(やまと)、「稀羅璃」(きらり)、
「魅留久」(みるく)といった読み方をさせた子どもの名前が区役所に届けられているという。
いったい、いつから何をきっかけに、そのような名が登場し始めたのか。作家の山藤章一郎氏がリポートする。
* * *「お疲れさんです」
歌舞伎町の広告代理店〈愛心社〉の応接ブースを「悪羅悪羅(おらおら)」系ファッションでキメた若者が次々に横切る。
挨拶を受けているのは、岩橋健一郎さん(45歳)という。別称〈ヤンキー界の重鎮〉。
「まあまあ(週刊)ポストさん。ご苦労さまでございます」
きれいに剃りあげた眉にスキンヘッドの迫力、たばこの煙を鼻と口から同時にプハアッと吐きだした。だが言葉は丁寧である。
「そりゃヤンキー漢字から来たんですよ。いいとこに気がつきなすった。愛羅武勇(あいらぶゆう)、
仏恥義理(ぶっちぎり)とかを使ってた私たち不良暴走族が親になって、子どもにそんな漢字を当てはめるようになったんです」
〈重鎮〉は、「80年代の前半、爆音と暴走に生きたどストレートな横浜の暴走族」だった。