「二期放映も決定したという人気なラノベ原作のアニメのまんが版をどんなのかなーと思って読んでみたんですけど、
‥うーん、おどろいた、なんかすごい‥貴族主義全開差別上等家畜人ヤプーってな印象‥。
この作品、主人公が身分格差バリバリの世界に召喚されて悪辣な差別主義者であるヒロインに平民奴隷として手下にされる話なんですよね。
出てくる登場人物はみんな貴族ばかりで、貴族でない主人公をヒロインが無下に扱っても誰も問題にしないのです‥。ひどい‥」
「これツンデレの代表的作品と看做されてるのよね。」
「ツンデレ‥うーん、ツンデレっていうよりただの差別主義者にしか見えないんだけど‥。
‥たぶんこれからきっと「赤と黒」ばりの平民の権力上層階級に対する逆襲がはじまるんですよね！　それだったら楽しみ！」
「ならないのだろーね。」

『ジュリヤンは冷静で、曲がったことが嫌いで、感情を表に表わさなかったが、この家に入って、いわば退屈を追い払うきっかけを作っただけに、
みんなから愛されるし、立派な家庭教師だった。だが、心では、上流階級に対して憎しみと嫌悪をいだくばかりだった。この社会（富裕層）に
迎え入れられたとはいっても、その食卓の末席をあてがわれただけで、そのことが憎しみと嫌悪の原因だったろう。ときに豪華な晩餐会が
催されることもあったが、そういうときは自分の周囲にいるものを唾棄する気持ちが抑えがたいほど込み上げる。』

　　スタンダール「赤と黒」