小松左京『日本沈没』に登場する大人たちは首相はじめことごとく 責任感の中で苦悩し立派だった。あの作品の何がいちばん 「有り得ないSF」だったかといえば、日本が沈む事ではなく(それは ほとんど実際に起きてしまった)、「国家の危機に際し立派な大人が ちゃんと居る」という点だったのだ。