兵役を終え、妻と娘の待つ家に帰還した波平はその夜、 少年のような興奮を抑えられずにいた。 「長い間お疲れ様でした。ゆっくり休んでください」 「ウム。サザエは寝たのか?」 「ええ、あなたのお帰りがよっぽど嬉しかったんでしょう。はしゃぎ疲れてぐっすり寝てます。」 「そうか。」 妻の手を掴み、ぐいと引き寄せる。肺いっぱいに風呂上りの妻の香りを送り、唇を吸う。 「あなた、本当によくお帰りになりました・・・またこうして可愛がって頂ける日をどれほど待っていたか・・・」 寝巻きの帯をほどくと、夢にまでみた妻の柔肌がそこにあった。 熟れた乳に吸い付きながら、ふと戦地に残る戦友のことを思ったが、すぐに忘れた。