ある映画のチケットが1800円であるとする。 しかし映画が余りにもつまらない時、1800円払った映画を見るべきか、 それとも映画館を出て残りの時間を有効に使うかが問題となる。 映画を見るのを止めた場合: チケット代1800円は失うが、残った時間を有効に使うことができる。 映画を見続けた場合: チケット代1800円に加え、約2時間(上映時間)を失う。 この場合、チケット代1800円がサンクコストとなる。 このサンクコストは、どの選択肢を選んだとしても回収できない費用である。 このとき、時間を浪費してまで、つまらないと感じる映画を見続けることは経済学的に合理的な選択ではない。 一方、残りの上映時間を有効に使うことは合理的な選択であるといえる。 しかし、多くの人は「1800円がもったいない。元をとらなければ。」などと考え、 つまらない映画を見ることに時間を浪費してしまいがちである。