菅氏は昨年8月の首相退陣表明の記者会見でこう自賛した。だが、報告書が指摘するのはむしろ、 やるべきでないことばかり繰り返した菅氏の姿だ。 報告書によると菅氏が東日本大震災発生翌日の3月12日早朝、東京電力福島第1原発を視察することに、 当初は枝野幸男官房長官(当時)も海江田万里経済産業相(同)も福山哲郎官房副長官(同)も反対だった。 ところが、「言い出したら聞かない」(報告書)菅氏は視察を強行する。視察に同行した班目春樹原子力安全委員長は 現地に向かうヘリ機中で種々の懸念を説明しようとしたが、 菅氏は「俺は基本的なことは分かっている。俺の質問にだけ答えろ」と聞く耳を持とうとしなかった。