娘は確かな“足跡”を遺していた。宮城県東松島市野蒜(のびる)で激しい津波に遭い、 亡くなった尾形志保さん(22)が2月の看護師国家試験に合格していたことが分かり、母親の妙子さん(51)に 合格証書が手渡された。「私と同じ道に立ってくれた」。市内の病院で看護部長を務める母は、 成長した娘が同じ看護師として、いまでも自分のすぐそばにいてくれていると信じている。