>  2005/04/06 (水) 23:41:07        [qwerty]
> 王

王は疫病とかで駄目になった国をどうにかするために呪術にすがって我が子を生贄とした。
国民は何も知らず、不幸の去った王国に王女が居ないことに気付く
取り返しのつかない事をしたと苦悩する王の元に現れたのは人形遣い。
彼は生贄の封印に穴を開けて人形に宿らせようという。人形は人の皮、人の肉、人の血を
集めて造ったもの、魂が宿って暫くすればもとの姿になる。王はまたすがった。
人形遣いは封印の迷宮に護衛とともに足を踏み入れ、人形に儀式を行う為の部屋を
造った。何も知らぬ護衛は人形遣いの魔法の生贄とされて、封印を囲う結界の一部となる。
人形遣いは白銀のナイフを取り出し、口をふさがれ剥いた眼をぎらつかせる男の腕を
切り落とした。結界に開けられた穴。腕から流れる血が最後の鍵。流れる命の液体が
封印から人形へと魂を繋ぐ道となる。こうして王女の人形は生まれた。心の無い魂の器として、
生ける墓標はうつろな目で、月夜にヒカリゴケを光らせる迷宮を眺める。

長い刻がたち、旅の人形遣いがその姿を見つけるのに苦労はなかった。

参考:2005/04/06(水)23時29分25秒