「ほら、最後のバナナ食べちゃって」 少し黒ずんだバナナを貼り付けたような笑顔を浮かべつつ差し出す母親 「えー!もう黒いからいらな~い!」 顔色一つ変えないまま母親が切り返す 「あんたが食べたいって言うから買ってきたのに」 「でも痛んで黒くなったバナナは食べたくない!」 先ほどと同じく硬い笑顔を浮かべた母はクルっと後ろの台所に振り返り 娘が拒否した少し黒ずんだバナナをシンクの角にある三角コーナーに力いっぱい投げつける 険しい表情で娘に向き直り、スイッチが入ったように先ほどと同じ笑顔に戻る 「ほら、遅刻しちゃうわよ、早く学校に行きなさい」 怯えた表情の娘が一呼吸置いてから小さく 「はい」 と、答えてリビングのドアまで後ずさりして笑顔の母親から目線を外さず、 後ろ手でドアを開けて逃げるようにリビングから出ていく (;´Д`)冒頭シーンに使うこんな完璧な俺の絵コンテをボツにしたヘボ監督に愛想が尽きた