足腰もおぼつかなくなり、少し痴呆がきはじめた祖母が 泣きながら弟の遺体に対面した。 「なんでわしゃあ、こんな年になって孫の死に目に合わなあかんのじゃ~~ぁ… わしが変わりに先に逝ってやりたかった~~~ぁ…」 と震える声で泣いていた。 小さく縮こまって泣いていた祖母の姿と声が忘れられない。 祖母もその後、痴呆症が酷くなって入院した病院で亡くなった。