2005/12/23 (金) 04:47:22        [qwerty]
性懲りもなくまた書いてみたよ(;´Д`)どうかな一応続きもあるけど

「あのさー聴いた?」「なになに?」
「伊藤さんがさぁふふ」「なにー?笑ってないで教えてよ」
「それがねー」「うん」
「昨日駅前の商店街をさー」「なにー?なんなの?」
「歩いてたらしいよ」「は?だから?」
「歩いてたんだってぇ、その・・・・漏らしながら!」「え?」
「すごかったって、すごい匂いでみんな固まってたって」
「はぁ?ほんとに?」「ほんとほんと、A組の子が見たって」
「A組の誰?」「わかんない、でももう学校中で噂、もうすごいよ」
「うーん、まぁあの子変ってるしねー煙草吸ってるのこの前見たけど」
「何かクラスでもずっと浮いてるし」「うん、なんか違うかんじ」
「そうそう、だからクスリとかやってるんじゃないかって話」
「ええー?それはないっしょ」「でもさーじゃなきゃそんな格好で外歩かないでしょ」
「あー、んーまぁそうだけどさ」「って来た来た!伊藤さん!」「あっ」
教室から女性と達が見下ろす中、制服ではなく学校指定のジャージで登校してくる伸恵
「うわー」「ほんとうかもね」「うわー」「マジ?」
「汚れたから?制服」「でしょうね」「ええーちょっとヤダー私席後だよお」
「きゃー」「どうしよう、臭くないかな」
「あははははは」「ははははははははは」
「臭くないようにジャージなんでしょ、ふふ」
いそいそと自分の席に戻り机を伸恵の席から遠ざける女生徒達
―――始業のチャイムとともに伸恵が教室に入ってくる
「うわ、くっせ」「やだー」「クスクス」
教室中のどこかともなく聴こえてくる声
「・・・・・・」
俯いたまま必死に何かを堪えるような顔をしている伸恵
暫くして教師が入ってくるとそんな声も収まった
「おい、どうしたそこ、席を戻しなさい」
事と次第がわからずに言う教師
「だってくさい・・・」「あは」「ふふふふ」
奇しくも教師の発言で再びクローズアップされる伸恵
「何を言ってるんだ、ほら、戻せ」
違和感を感じたものの本能的にそれを追求しない教師
無理矢理女生徒の机を元の位置に戻すと手短にHRをすませ教室を出る
「ああーやだぁ」「そんなに嫌がらなくてもいいでしょ」
「あっはははダッセ」「もー帰りたい」
自分の後の席から聞こえてくるそれらの発言を聴きながら
伸恵は次第に情況を理解し始める
「ちょっとさーやっぱくさくない?」「えー?」「くさいくさい」
「やだー」「おいくせーよ」「くせーよな?」「ああくせーぜってーくせぇって」
伸恵は黙って俯いたまま動かない
「おい伊藤」
「おいやめろよ」
「いいよ、おー伊藤」
「やーめーろって」
「伊藤、おめぇ帰れ、くせえから」
「ぎゃはははははは」「きゃーやめなよー可哀相」
「帰れ!伊藤!」
「あーあ」
「お前も言えよ、馬鹿」
「ええ?」
「言えって、くせえだろ」
「あー」
「ほら、さんハイ!」
「伊藤帰れ!」
「ブハッ」
「あははははははははははははは」
「伊藤帰れ!イエイ!」
「イエー伊藤!帰れ!」
「お前らも言えよな、俺が悪者みたいだろ」
「えー?」
「伊藤さん、くさいよ?」
「あはははは、ヤダー」
「ぎゃはは」
―――いたたまれず教室を出る伸恵
そのまま家に戻る