片岡 そうです。社会保障の持続可能性を根底から揺るがしてしまうわけです。 ほかにも消費税についてはさまざまな問題があります。例えば消費税率についてです。 社会保障の財源に必要な消費税率は20%とも言われていますが、 5%に引き上げた1997年から8%に引き上げた2014年まで、 17年もかかって3%しか上げられない税率に対して社会保障の財源を委ねるのは 政治的な実行可能性からみても極めて非合理です。 ですから消費税ではない形で、たとえば成長による税収増や、 さきほど申し上げたように短期的には埋蔵金を発掘するとか、 あるいは相続税や資産家税を活かすとか。 そうした方法で再配分という本義に立ち返り、税と社会保障を両方考えることが 私は重要だと思います。 荻上 なぜそれを野党がやらないのでしょうか? 片岡 知りません。