夢もおよばぬ秩序ある宇宙の外でいわんかたなくざやめく、あの衝撃的な最後の危機こそ、 なべての無限の中核で冒涜の言辞を吐きちらかして沸きかえる、最下の混沌の最後の無定形の暗影にほかならぬ ― すなわち時を超越した想像もおよばぬ無明の房室で、下劣な太古のくぐもった狂おしい連打と、 呪われたフルートのかぼそい単調な音色のただなか、飢え噛りつづけるは、あえてその名を口にした者とてない、 果てしない魔王アザトース。