日本の消費者が買う家電品、自動車などの商品の多くは日本企業の製品であ り、日本政府はいろいろな非関税障壁を設けて国内製造業を保護している。独 仏や韓国なども、同様の傾向を持っているが、国民の雇用を守るため、各国の 政府が国内市場で自国のメーカーの利益を保護したがるのは当然である。 むしろ、アメリカが戦後一貫して国内製造業を保護せず、国内消費市場を外 国企業に気前良く開放し続けてきたことの方が「自滅的」であり、奇妙である。 アメリカは、気前の良い市場開放の結果、現在の製造業の全滅と貿易赤字の増 大を招いているからである。